奨学金返済難民のための基礎知識

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奨学金問題 猶予制度について その1

日本の奨学金がいま、問題になっている。

日本学生支援機構(以下、支援機構)の調査によると、奨学金を三ヶ月以上延滞している人は約19万人、その中の8割以上は年収が300万円以下だと言う事が判明した。返したくても返せない人がいるのだ。

 

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このブログを見に来てくれた人の中には、いままさしく奨学金を返済している人もいるだろう。これからの返済に不安を抱えているかもしれない。そうした人が奨学金を延滞しないためにはどうしたら良いのだろうか。

 

そして、そもそも延滞は貧しい人だけの問題なのだろうか。生活に余裕のある人は延滞しないのだろうか。 いや、そんなことはない。生活に余裕のある人でも、ちょっとしたことで返済が滞ってしまう事はあり得るのだ。それだからこそ、奨学金を一日以上延滞する人が約33万人いるのだろう。

 

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今回のブログでは猶予制度について取り上げる。

【猶予の申請をしてみよう!】

支援機構の奨学金には返済を猶予する制度が存在する。といっても、実際にこれを利用するとなると、手続きが面倒で分かりづらい。試しに支援機構のHPに行ってみよう。

 

http://www.jasso.go.jp

 

そこで返還猶予に必要な書類を探してみて欲しい。どれだけの人が正しく申請できるだろうか。

 

親切にも申請書のリンクが沢山あって、一体どれが返済猶予の申請書なのかわからなくなる。添付書類も、その人が経済的に返済が出来ないのか、怪我をして返済が出来ないのかなどで、必要となる書類が異なる。それを集めるだけでも大変だ。

 

そしてあなたがやっとの思いで申請書を見つけ出し、手続きのために書類をそろえて、運良く猶予が決定したとしても、使える期間が限られている。最長5年間までだ。

 

5年間猶予した後に返済が滞ったらどうなるか。そのときは延滞金という厄介なペナルティが容赦なく課せられる。実はこの延滞金は奨学金問題を厄介なものにしている原因の一つだが、これについては今度取り上げる。

ちなみに、返済の猶予に必要な書類を紹介します。

(なお、申請に際しては支援機構に連絡し、必要な書類を明らかにしてから申請してください)

 

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こちらは記入例。

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猶予制度を利用できる条件 など

http://www.jasso.go.jp/henkan/yuuyo/index.html#ippann

 

もし、読者の中で猶予を考えている人がいたら、猶予を受けられる条件や、申請の理由により必要な証明書が異なることに注意してもらいたい。

 

例えば、お給料をもらっている人の場合、年収が300万円以下だと「経済困難」を理由に猶予が受けられる。それ以外の理由でも猶予が受けられる場合があるので、もっと知りたい方は支援機構のHPを参照されたい。

 

くどいようだが、自分のケースではどんな証明書が必要か把握してから猶予願いを出してもらいたい。そうでなければ書類が返送されてしまい、猶予の時期が遅れるだけになってしまう。

 

各種申請書類のあるページです。

http://www.jasso.go.jp/henkan/yuuyo/yuyoichiarn.html

 

 

 

(その2に続く)